砲台の編成・区分砲台の編成は砲火指揮に便利なことがその要旨であり、このため通常は同砲種ごとに一つの砲台を編成し、十二吋砲台、六吋砲台などと呼称していました。 そして一砲台の砲員が多すぎる場合、あるいは旋回角が異なるため統率・監督に不便な場合は更にこれを数個に区分することとされていました。 補助砲は昼間の戦闘においてはこれを使用することは稀であるため、便宜上その装備位置に応じて付近の砲台に分属させることとされていました。 また、弾薬庫は砲台毎に独立して弾薬の供給を行うため、それぞれの各砲台に分属させることとされていました。 一般的な砲台員の編成は次のとおりです。
砲台長 は直接砲台員の統率、教育、及び砲機の整備に任じ、戦闘に際してはその艦の戦則に従って砲火指揮幹部員となるか、または砲台に止まって号令・命令の伝達並びにその実施の監督に当たり、また人員の交代、補欠、応急措置などを掌ります。 砲台付の将校、上等兵曹及び下士 は一砲台に付き各1名を標準としますが、砲種、砲数、砲装及び各砲の連絡などを考慮して統率・監督に適するように適宜これを増加することができます。 砲台付は中口径砲以上に配置するのが原則ですが、側砲においては対舷砲の砲長(後の砲員長)を以て互いに兼務させることが出来ます。 伝令員 は各砲1名を標準としますが、砲装及びその装備位置、並びに通信装置の状態に応じ得て適宜増員することができます。 砲員 は 『艦砲操式』 の規定に従って配員 します。 ただし小口径砲を多数装備する軍艦においては適宜半数以内を減員し対舷砲員により互いに兼務させることとされていました。 弾薬庫員及び供給員は、従来の経験に基づき現状の艤装に適するようにこれを定め、かつ適宜の集団ごとに下士を配置します。 水雷防御における人員の編成夜間の水雷防御のためには固有編成以外の砲群編成とすることは先の砲火指揮法の原則のところで説明しましたが、この場合において砲塔砲を用いることは探照燈及び砲煙に対する考慮上は却って防御の目的に反することが多いため、通常は中小口径砲のみをもって砲群を編成します。 ただし、「薩摩」の様に水雷防御砲である中口径砲の威力が極めて小さい軍艦においては大口径砲の併用を必要としますので、その砲群の編成もまた特殊なものとなります。 しかしながら、一般的には小口径砲員及びその弾薬庫員は必要な全員を配置することができないため、次の方法によって砲群編成における人員の確保に充てるものとされていました。 ア.小口径砲員及びその弾薬庫員、供給員は、砲塔砲員あるいはその弾薬庫員、供給員などによる兼務とする イ.砲群指揮伝令員には幹部付属員及び砲台伝令員を用い、なお不足する時は砲群に編入されない砲員、弾薬庫員などによりこれを補う 予備員の編成予備員としてある程度の将校、下士卒を準備しておくことは一艦の定員上からも到底不可能な要求ですが、とは言え戦闘は通常一舷側にて行われることから対舷側の砲員、弾薬庫員は自然と予備員となり、また艦隊戦闘において使用されることが稀である補助砲員も予備員として編成することが出来ることになります。 これによって、これらの予備員は各砲台ごとに編成し、必要に応じて砲台長又は砲台付の命により適宜交代又は補欠することとされていました。 初版公開 : 08/Apr/2018 |