水柱及び命中弾の観測



 水柱の状況


斉射弾弾着時の水柱の状況については、旧海軍史料の中にも色々データがありますが、これらについては追々整理してから本項に追加、あるいは修正行く予定です。

取りあえず、廃艦 「安芸」 及び同 「薩摩」 に対する射撃時の記録によるデータを示します。


弾    種 高さ (m) 幅 (m) 水柱が上昇し終わるまで (秒) 同左 消滅まで (秒) 平均射距離 (m)
40糎徹甲弾
(信管無装)
(水柱)
最大 : 94
最少 : 68
60
34
4.5
3.5
10.5
18500
平均 : 8.5 50.1 3.9 9.5
同  上
(爆煙)
100
60
70
40

10.5
同 上
86.6 55.8 3.7 9.4
36糎通常弾
(水面炸裂)
75
25
45
25

19
11
21900
53.5 32.5 3.8 15.3
14糎弾
(水柱)
60
15
30

15
12500
34.6 18 3.6 10.7
同  上
(爆煙)
85
40
25
5.5
13
同 上
52.3 17.7 4.2 10



 命中弾の状況


命中弾の観測はほとんど困難であり、射撃指揮官が実戦の場において現に射撃指揮中に冷静かつ客観的にこれを判別することは無理がありますが、状況によっては、火炎や爆煙の発生、船体構造物の変形などによって確認し得る場合があります。

旧海軍での平時の射撃の例として、廃艦 「壱岐」 に対する射撃の際における、多数の委員、見学者の命中弾観測成績として、次のデータが残されています。


射 撃 艦 決定命中弾数 平均観測弾数(観測者数)
金  剛 6.1 (13)
比  叡 14 6.3 (12)






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最終更新 : 23/May/2015







  射法の要素

  射弾散布

  戦闘公誤

  射心移動

  初照尺

  変距誤測

  捕捉濶度

  弾着観測 

  飛行機観測