測距射法 (測距射撃)




  1.測距射法の特徴
  2.測距射法の前提条件
  3.測距離調定法
  4.初照尺決定から本射への移行まで  ← 現在の頁
  5.本射中の修正要領
  6.修正の具体例




4.初照尺決定から本射への移行まで


(1) 初照尺の決定法


変距射法の場合と変わるところはありませんが、射撃開始前に予め弾道修正と各種費消時に対する対変距修正量とを合計した値を射撃幹部員に下令しておく必要があります。

この修正量は初弾発砲後も各測距離に自動的に加えられ、これが照尺距離になります。 そしてその後、弾観修正が行われた場合には、その修正量に弾観修正量が追加されることになります。



(2) 試射の要領


変距射法の場合と全く同じように行います。



(3) 本射移行要領


試射から本射への移行要領は、基本的に変距射法の場合と同じです。


a. 試射において夾叉弾を得た時には、修正を行わないで本射に移ります。

b. 試射において捕捉濶度で目標を捕捉した時には、捕捉濶度の半量の修正を行って本射に移ります。

c. 初観急の場合で全近又は全遠を観測した時には、捕捉濶度の修正を行って直ちに本射に移ります。


ただし、変距射法における変距誤測のような継続的誤差とは異なり、測距射法では測距散布公誤が毎回散布しますので、試射の経過から将来の測距散布公誤を推定することはできません。

したがって、目標存在公算が最大な点、即ち両照尺の中央に次弾の照尺を選ぶことになります。







頁トップへ

最終更新 : 01/Jun/2015







水上射撃の射法理論

   始めに

   試射の要領

   本射の要領

   測距射法 

   全量射法

   自変距射法

   左右修正

   転舵修正

   飛行機観測