転舵に対する修正法




   1.自艦変針に対する距離修正  ← 現在の頁
   2.目標変針に対する距離修正
   3.自艦変針に対する苗頭修正
   4.目標変針に対する苗頭修正




1.自艦変針に対する距離修正


自艦の変針に伴って砲の旋回角が刻々と変わるので、自艦速力による射程差が生じます。 特に射距離が大きい場合には相当の値となるのでこれを修正する必要があります。

一例として、40cm砲、射距離 25000mの場合の所要修正量を計算すると次の表のようになります。 ただし、この数値は転舵定針後に対する修正量です。


現方向角 40 50 60 70 80 90 100 110 120 130 140



 20° + 56 + 64 + 69 + 72 + 74 + 72 + 69 + 64 + 56    
 40° + 125 + 136 + 143 + 145 + 143 + 136 + 126        

 20°     - 56 - 64 - 69 - 72 - 74 - 72 - 69 - 64 - 56
 40°         - 125 - 136 - 143 - 145 - 143 - 136 - 125


なおこれに加えて、転舵による速力の低減がありますので、旧海軍では機会があるごとに角速度に対する低下量を測っておいて修正量を決定しておく必要がある旨が指導されていました。

射撃盤を装備する艦では、適切な操作をすると機械的に処理することができるようになっていますが、その他の艦では発令所において1回又は数回に分けて所要修正量を計出する必要があります。







頁トップへ

最終更新 : 05/Jun/2015







水上射撃の射法理論

   始めに

   試射の要領

   本射の要領

   測距射法

   全量射法

   自変距射法

   左右修正

   転舵修正 

   飛行機観測