射撃盤の出現




昭和5年に 仮標角測定盤 と称するものを砲術学校練習艦 「北上」 に装備して実験発射を行ったことを射撃盤の始まりとします。 研究目的は、味方駆逐艦の展張する煙幕を超過して射撃を行なうことで、その要領は下図に示すとおりです。




まず照準目標艦 B を使用して、射撃艦 O が測距儀により R 及び D を、また六分儀により φ を測定して三角形 OAB を構成した上で、煙幕展張艦により煙幕を展張させ、以後 B において ω 及び L を、また飛行機で S 及び θ を測定して射撃艦 O に通報し、射撃艦 O において刻々の目標 A の方向及び距離を求めようとするものでした。

なお、当時の羅針儀はまだ射撃に使用できるような精度ではありませんでしたので、照準目標艦 B を照準して艦首の振れの修正を行うものでした。







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最終更新 : 20/Apr/2014





射撃指揮装置発達史

始めに

1.方位盤
 (1) 方位盤の出現
 (2) 方位盤の発達
 (3) 高射器の出現
 (4) 方位盤の変遷

2.射撃盤
 (1) 射撃盤の出現
 (2) 射撃盤の発達
 (3) 高射射撃盤
 (4) 射撃盤の変遷