転舵に対する修正法




   1.自艦変針に対する距離修正
   2.目標変針に対する距離修正
   3.自艦変針に対する苗頭修正
   4.目標変針に対する苗頭修正  ← 現在の頁




4.目標変針に対する苗頭修正


(1) 連測苗頭法の場合


転舵の通報があった場合に、的針を 10〜20度訂正した真苗頭を算定し、目標定針の通報があった時に速やかに新的針に対する苗頭を測定します。



(2) 全量苗頭法の場合


目標変針の場合の苗頭変化量を、40cm砲、射距離 25000m、的速 20kt、的艦首右 (= 右砲戦反航、左砲戦同航) について計算すると次の様になります。


現 傾 角
50 40 30 20 10 10 20 30 40 50



 20° R 4.7 R 3.6 R 2.4 R 1.2 0 L 1.2 L 2.4 L 3.6 L 4.7    
 40° R 7.1 R 4.8 R 2.4 0 L 2.4 L 4.8 L 7.1        

 20°     L 4.7 L 3.6 L 2.4 L 1.2 0 R 1.2 R 2.4 R 3.6 R 4.7
 40°         L 7.2 L 4.8 L 2.4 0 R 2.4 R 4.8 R 7.1


的艦首左 (= 右砲戦同航、左砲戦反航) の場合は、修正方向が反対となる他はこの表の値と同じです。



(3) 修正法


目標転舵の通報を得た時に予想変針角度 (戦術的に判断する) に対する変化量を上の表のから求めて取り敢えずの修正を行います。

転舵の影響を受けた偏弾が変針発見前後に弾着しますので、発見直後に修正を行った場合には、不足量を追加修正するとともに、二重修正とならない様に注意する必要があります。



(4) 曳航標的射撃の場合


曳航標的射撃の場合は、曳的艦の変針運動と標的の運動が同一にならず、かつ標的は曳的艦と同じ航跡を画きません。 このため苗頭の変化は上の表とは異なってきます。 

このため、予め作図によって苗頭変化量を算出しておき、修正時期及び修正量を決定する必要があります。







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最終更新 : 05/Jun/2015







水上射撃の射法理論

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