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第10話 二十五粍三連装機銃について |
問題の所在 |
各種機銃要目 |
九六式二十五粍機銃 銃架型別 |
銃の基本構造 ← 現在 |
銃身及び瓦斯調整装置 ← NEW !! |
機筐諸装置 ← NEW !! |
開挺及び同歯車装置 ← NEW !! |
発火装置 ← NEW !! |
給弾室及び弾倉 ← NEW !! |
礎台架構の基本構造 |
照準器 |
整備・取扱法 |
問題の結論 |
九六式二十五粍機銃の構造は、二型(左、右)、二型改一(左、中、右)、二型改二、二型改四とも全て基本的には同じです。
則ち、銃身、放熱筒、閃光覆、瓦斯調整装置、機筐諸装置、発火装置、撃発装置、給弾室で構成されます。
これらの詳細についてはこの後順次解説していきますが、この構造、作動に本銃の射撃上の特徴と問題点が種々あります。
なお、ネットなどでは本銃の筒発を問題にする記述も見られ、かつその根拠・出典は明らかにされていませんが、旧海軍史料における本銃の取扱・操作でこれが問題とされたことはなく、単に銃身冷却法について採り上げられているに過ぎません。
則ち、次のとおりです。
銃身温度は連続発射の場合、一発毎に銃口付近に於いて摂氏約4度上昇するを以て、射撃中止間に次に依り銃身を冷却すべきものとす。
イ.弾倉を除去し、給弾室蓋を開放し、尾栓を退却せしめ、通風を容易ならしむ。
ロ.俯仰一杯となし、銃身に濡れたる布片を巻き、之に冷水を注ぐ。 此の場合、筒中、瓦斯調整弁より内部に浸水せしめざる様厳に注意を要す。
(補足) : 実際に、大戦中の対空戦闘において銃身の冷却措置としてこの方法が採られていたことは、横須賀海軍砲術学校が纏めた比島沖対空砲戦での戦訓に次のように採り上げられていることからも明らかです。
数回の対空戦闘にて銃身冷却用水或いは油等の為銃側甲板滑り易く操作困難となれり。蓆(むしろ)、木片等に依り滑り止めを施し置くを要す。
最終更新 :10/May/2020