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九八式時限信管



九八式時限信管は、九八式十糎及び同八糎高角砲用として計画されたもので、九一式時限信管改一を高初速に適するように改良したものです。


種   類 兵器採用年月 使   用   弾   種   
 九八式時限信管  昭和17年6月  九八式十糎高角砲 通常弾、 同 時限演習弾
 九八式八糎高角砲 通常弾、 同 時限演習弾



 

 九一式時限信管

  ● 要 目


知られている要目は、次のとおりです。


   全重量           : 715 g

   目盛分割          : 0 〜 45 秒



品  名 薬  種 薬  量
第一雷管  発薬(三味)  0.06 g
伝 火 薬  黒色小粒薬 0.35 g
第二雷管  発薬(三昧) 0.1  g


  ● 構 造


九一式時限信管改一との相違点は次の通りです。

   

( 戦後の米海軍史料より )


( 旧海軍史料より )



1.弾丸の形状に適合するように尖鋭とする。

2.管体の強度を増す。

3.時限を最大45秒とする。

4.管体に開けた覗孔、安全留針及び同挿入孔を廃止する。

5.火薬式筒中安全装置を機構式筒中安全装置(安全板)とする。

6.遠心子は弾丸旋転力が3000回/分では不開、4500回/分で開放とする。

7.安全板は弾丸旋転力が2500回/分では不開、4500回/分で開放とする。



  ● 作 動


九一式時限信管改一とほぼ同じです。







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 最終更新 : 06/Jan/2015