砲指向位置の座標




次の図は、米海軍現用の 「OP-1700 Standard Fire Control Sysbols」 によって射線 (LOF) を角度記号でどのように現すかを示したものです。




赤色 が水平面、水色 が鉛直面、緑色 が甲板面、そして 黄色 が甲板面に垂直な面を示します。 そして、ここにおいて砲旋回角と砲仰角は次のように現されます。



(1) 砲旋回角


  LOFを含む鉛直面まで LOFを含む垂直面まで
水平面内
において
艦首尾線を含む鉛直面から   Bg   (2−3)  
南北鉛直面から   Bgy  (1−3)
甲板面内
において
艦首尾線を含む鉛直面から     Bdg’   (8−6)
南北鉛直面から   Bdgy’  (9−6)


厳密には、水平面内における Bg を 射線方位 (Gun Bearing) といい、甲板面内における Bdg’ を 砲旋回角 (Gun Train) といいますが、一般用語としての砲旋回角にはこの両方を含みます。



(2) 砲仰角


  LOFを含む鉛直面内において LOFを含む垂直面内において
水平面から Eg  (3−10)  
甲板面から   Edg’  (6−10)


厳密には、水平面内における Eg を 射線高角 (Gun Angle) といい、甲板面内における Edg’ を 砲仰角 (Gun Elevation) といいますが、、一般用語としての砲仰角にはこの両方を含みます。

ここにおいて、Bg → Bdg’ (又は Bgy→Bdgy’) 及び Eg → Edg’ への座標変換が必要になりますが、この変換については次項の動揺修正及び砲取付面傾斜修正の中において行います。

この発砲諸元 (Gun Order) としての最終的なアウトプットである砲旋回角 (Bdg’) 及び砲仰角 (Edg’) を、それぞれ Gun Train Order 及び Gun Elevation Order と言います。


なお、砲旋回角を艦首尾線基準で現すか、また真北を基準とするかはその武器システムの設計によりますが、通常は艦首尾線を基準とします。







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最終更新 : 14/May/2015







1.発砲諸元とは

2.砲指向位置 

3.動揺修正

4.砲占位差修正

5.潜差修正