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一式信管



一式信管は、昭和16年に内令兵83号で兵器採用された8糎砲弾用の弾頭着発信管です。


種   類 兵器採用年月 使   用   砲   種
 一式信管  昭和16年10月  八糎砲一式徹甲弾


本信管で知られているのは 「一式信管」 のみで、改良型はありません。




 

 一式信管


  要 目


知られている要目は、次のとおりです。


   全長            : 82.5 mm

   本体長(管帽を除く)  : 44.5 mm

   全重            : 265.5 g

   遅動秒時         : 0.1 秒



品  名 薬  種 薬  量
第一雷管  発薬 (三味)   1.4〜1.5 g
遅 動 薬  黒色火薬  0.08 g
第二雷管  鉛アザイト
 テトリール
 0.1 g
 0.1 g
補  薬  テトリール  1.02 g
管 帽 薬  下瀬火薬  7.2 g ±3%


  構 造


   




管体、管帽、管帽薬、撃針、第一雷管、伝火薬、第一雷管体、遠心子、遠心子発條、遠心子座、遅動薬室、遅動体、遅動薬、第二雷管、第二雷管室、補薬などで構成されます。


1.撃針は管体に螺入されています。

2.第一雷管体は管体内部にあり、その上部に第一雷管を螺入し、また鍔が遠心子の拘扼部となっています。

3.遠心子 (5個) はその一方を軸が貫き、腕部をもって隣接遠心子の脚部を押さえるように結合され、個々には開放しないようになっており、第一雷管体の下方鍔部を押さえてその上昇を扼止しています。

4.遠心子発條は二重捲扁平発條で、遠心子外周を取り囲み、遠心子が不慮に開放するのを防ぎます。

5.遠心子は、弾丸旋転力 4200 回/分では不開、6400 回/分にて開放となります。



  作 動


次の順序で作動します。


1.信管を弾頭に装着し、発砲する。

2.発砲時の慣性による第一雷管体の上昇は、遠心子によりこれを阻止する。

3.飛翔中の弾丸の旋転力により遠心子は同発條を圧開しながら順次に開放し、第一雷管体に対する扼止を解く。

4.弾丸が着達すると、慣性により第一雷管体は上昇して第一雷管を激突して発火させる。

5.その火勢は遅動薬に移り、次いで第二雷管を発火させて補薬に点火し、これにより管帽薬を轟発させて炸薬を轟発させる。







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 最終更新 : 04/Jan/2015